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変わる世界と。音楽の周辺に関する2,3の事柄。

2010年01月21日 00:45


ここ数日、チェリビダッケの凄みをようやく感じつつあった所で<リスボン・ライブ>を聴いてしまった細越です。
最近印象に残った記事や言葉などをいくつか。


"去年スペインに行って衝撃だったのは、「なんでCDリリースしてるの」っていきなり言われて、確かに店の中アナログしかないんですよ。今はダウンロードかアナログだと。これはよく言っているんですけど、海外ではフリーのWi-Fi拾っているほうが一般家庭では多いから高音質配信なんてとんでもないんですよね。要するに重いデータを落としている間にWi-Fi切れちゃったらお金がパーになっちゃうから、一番軽い128みたいのは普及している。逆に音楽を好きな人はアナログを買っている。だからCDとか売っていても意味ないよとか言われて(笑)。"
 渋谷慶一郎?「新春ケイイチ鼎談」 OTOTOY




"日本版フェアユースの必要性については「利用者側と権利者側で意見の隔たりが大きい」とし、結論は出していない。"


"日本レコード協会の「守ろう大切な音楽を♪」キャンペーンの標語、「好きな曲、それはほんとに買った曲?」っていうのが嫌だ。あなたたちは音楽を聴いている人をそういう目で見るのね、っていう思いしか抱けない。"
 @merli ?http://twitter.com/merli/status/7945265547


"昔、女子高生に、「ダウンロードしたらコピーしてみんなに広まるってのが昭和の発想だよね。それ、クラスみんなが同じ曲に興味持ってる前提じゃないと成立しないじゃん。今、みんな自分の好きな曲しか聞いてないもん。」とバッサリ"
 @t_c_bomber ?http://twitter.com/t_c_bomber/status/7667751437


"よく、深く考えないといけないこと自体は、
どの時代も変わってないと思うぞ。"
 ?友人A


ちなみにチェリビダッケの<リスボン・ライブ>はニコニコ動画から。


[image/air_ : 細越一平]




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蕎麦屋にてマーラーを聴く、「場」に想像力が集う。

2010年01月07日 00:09

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
今年は再びこちらのブログも動かしていく予定です。
本年もよろしくお願いいたします。



新年早々、素晴らしい音楽と出会ってきた。
それも憧れの場所、十間通り商店街の長屋茶房・天眞庵で、というのだから、年の一から縁起が良い。

出演は、クラリネットの山根孝司さん(NHK交響楽団)とピアノの大宅裕さん(シャンダクション champ d'action - アントワープ)という、僕が最も尊敬している音楽家の方々と、俳優の新城彰さんの朗読。
MUSICA LIBERA TOKYO Live at 天眞庵!vol.3と銘打ったコンサート、今回のテーマは<言葉と音楽 - ロマン>。
プログラムはこのように。

 ロベルト・シューマン:『詩人の恋』
 ロベルト・シューマン:『ミルテの花』より「はすの花」
 フランツ・シューベルト:『野薔薇』

 グスタフ・マーラー:『さすらう若人の歌』
 フーゴー・ヴォルフ:『スペイン歌曲集』より

全て歌詞のある作品であり、クラリネットとピアノの演奏の前に朗読が入る。
朗読と演奏が繰り返される。音楽は純粋に旋律のものとなり、言葉によって塑像される世界を追体験していく。



聴衆は15人ほど。店内は満席で、僕の席からは音楽の息吹、朗読の呼吸が手にとるように感じられる。
大音量で強度の高い音は全くの無意味だ。
音楽が真に必要としている繊細さや表現の機微、微々の強弱やアクセント、ニュアンスが取り戻される。それらをふたりの音楽家は丁寧に掬いとり、作品に奥行きをもたらしていく。その根底にあるのはお互いの信頼だ。

ピアノは40年以上前のアップライト。一度は捨ててしまおうと思ったというそのピアノは、決して状態が良いとは言えない。しかしそこから紡がれる音楽は、大ホールのスタンウェイのコンサート・グランドよりも遥かに雄弁だ。
調律師の方はこう言っていた。「それの持つ響きを、解き放ってあげればよい」と。それは演奏にも然りだと。

演奏に先立っての詩の朗読も感動的だった。声の震え、抑揚、音高。『詩人の恋』やマーラーでは、思わず涙をこぼす人多々、『野薔薇』では美と棘、そして山根さんの10年来の夢というヴォルフの聖歌集では、信仰の内なる畏れと祈り、そして情熱(そういえば受難曲はpassionという)のたぎるような気持ちが伝わった。そしてその光景を、言葉のない音楽が広げてみせた。



音楽はロマン派の作曲家のものだが、このコンサートは優れて現代的でクリエイティブな時間だった。そして、今の日本のクラシック音楽シーンの抱えている様々な問題に対してのいくつかの答えを(意図的であれそうでないにしても)示していた。同様に、僕が今年取り掛かる仕事についての確信も。



とにもかくにもその晩は、限定のにごり酒と丁寧な仕事がされた肴、そして手打ちの蕎麦も頂き、胸もおなかも、そして自分への宿題もいっぱいにして更けていく。

正月4日にして、今年のベストコンサートになりかねない、素晴らしい夜だった。


[image/air_ : 細越一平]


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